ひるね日記neo

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2017.12.9 歌藝一代 三波春夫

BSでやるのに気がついたので録画して見ました。三波春夫は子供の頃から好き。紅白で三波春夫を見るのが楽しみだった☆

なんと言っても明るいのがいい、説教くさくなくてエンタメに徹してるのがいい。
あんまりしみじみしてないのと、歌が難しくてとても素人がマネできない、曲中の時代劇の背景がもはやわからなくなってしまった、などいろいろあるのか、昨今聞かれないのが残念ですが、
やっぱ三波春夫かっこいいわー。
所作もいいんですよ。ビシッとキレがいい。表情もよい。控えめなんですよね~。そして晴れやかで華やか。

中でも特にこのブログで書きたいのは、晩年に永六輔作詞で作ってもらった「明日咲くつぼみに」という曲がとてもよかったということ。
(好きだっていう人が多いですが、美空ひばりの「川の流れのように」とかは私あんまり好きじゃないんですよね。人生ってこういうこととちょっと違うと思う。ていうか、人生を俯瞰した歌を作るには秋元はまだ若すぎて頭で作った歌詞な感じがする。川はおだやかなだけじゃなくて急流で危険なことも多いって誰でも知ってることなのに川はおだやか前提なのが不思議(^^;)

「明日咲くつぼみに」は、短いけど、聴いたら、ああほんとだな、人間最後に残るのは想い出なんだろうなって思ってしみじみした。最後に自分で思い返すのはエピソードエピソードの点景なんじゃないかなあ。まぁ想像だけど。

もっとこの曲有名でもいいのに、と思って調べたら、今は舟木一夫が持ち歌(?)にして歌ってるみたいで、ネットだと舟木の歌が聴けたけど、やはりいい感じでした。(とは言え原曲の三波の歌のほうがかなりいいです)
紅白歌合戦とかで歌って有名になってもいいような歌なのにな~。

ちなみに、Wikiで見ればすぐ読めますが、「明日咲くつぼみに」のレコーディングには逸話があって、
この曲を永六輔は力を入れず弱々しく歌って欲しかった。でも三波はいつものように声を張ってしか歌えなかった。三波の奥さんが永六輔に「すみません三波はああしか歌えないんです」と謝り、そのあとすぐ三波のいる録音ブースに入って「永さんの言ってることがわからないのか! 力抜けって言ったら力抜け! お前は三波春夫じゃないか! 三波春夫はいないのか!」と怒鳴ったそうで、それを聞いていた永は思わず泣いたと言うことです。そのとき三波はもうガンに冒されていたのですが、永はそれを知らず、あとで知って三波につらい歌詞だったことを悔やんだそうです。

このテレビ番組で知ったことによると、三波の奥さんはもともと三波の浪曲の伴奏の三味線奏者で、だから三波の音楽のこともよくわかり、テレビで映った写真を見ると晩年でも三波の歌の伴奏をされたことがあったようです。(写真では屏風の陰で弾いていました)
そして、娘さんによると、奥さんは三波春夫を褒めたことは死ぬ間際まで一度もなかったそうです(最後には褒めました)。褒めると天狗になってしまうから。この奥さんいての三波春夫だったんだなーと私も思いました。

そうそう。
紅白と言えば、三波春夫Wikiを読んで感心したのは、
井上ひさしが1972年に紅白ルポを書いたのですが、それによると、番組が終わったあと、美空ひばり三波春夫だけがスタジオ設営のスタッフにまで挨拶して回っていたということです。

ジャニーズの人達、紅白に出た後次の仕事で早くいなくなったりする人もいるでしょうが、そういうことも売れっ子歌手の華やかさのひとつだからそれはしょうがありませんが
いくら若くても、裏方のスタッフにも感謝するような気配りを持っていることが芸能人として大事だということは知っていないといけないんだろうな、と思いました